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家づくりコラム

Column

2022.08.01

注文住宅で耐震性能を高めるポイントや建築事例を紹介

注文住宅で耐震性能を高めるポイントや建築事例を紹介

日本全国で大きな地震が心配されるなか、マイホームを建てるときに「地震への強さ」を重視されている方も多いでしょう。

地震への強さは建物を見ただけではなかなかわかりづらいもの。そこで一つの指標にしたいのが「耐震等級」です。建物の耐震性によって「耐震等級1〜3」の3つにランク分けされており、最も地震に強いのが耐震等級3となっています。

「耐震等級1」は、建築基準法に基づく最低限の耐震性能を意味します。具体的には「震度6強〜7程度の大地震で倒壊・崩壊しないレベル」です。しかし大地震で即時崩壊はしないものの、損傷を受けないとは限りません。大規模な修繕が必要になったり、繰り返しの大きな揺れには耐えられなかったりと、問題がでてくる可能性はあるでしょう。

そこで建築基準法レベルの1.25倍の耐震性を持たせたのが「耐震等級2」、1.5倍が「耐震等級3」となります。わかりやすく言うと、学校や体育館など災害時に避難所になるような建物は耐震等級2、警察署や消防署などは耐震等級3レベルを満たしていることが多いです。

注文住宅を建てるときには、耐震等級1よりは2・3レベルを目指すようにすると安心です。また耐震等級を取得することで、地震保険の割引が受けられたり、住宅ローンの金利が優遇されたり、将来売却時に有利に働いたりすることもあります。

注文住宅の耐震性を高めるためには、耐力壁をバランスよく増やしたり、柱や梁を太くしたりするのが一般的です。しかしそうすると柱のない大きな空間をつくるのが難しくなったり、窓が小さくなったりと、間取りに制約が出てしまうこともあります。

耐震性を高めつつ希望の間取りを実現するためには「どのような工法で家を建てるか?」が重要なポイントとなります。戸建て住宅では木造在来工法がよく見られますが、他にも2×4工法、SE構法などさまざまな工法があり、それぞれメリットとデメリットがあります。プランや設計に合わせた工法を選ぶことで、耐震性と間取りの両方を実現できるでしょう。

プロネットでは在来工法以外にも、SE構法などさまざまな工法を採用しています。ここからはプロネットによる耐震性にこだわった建築事例をご紹介していくので、プランや工法など参考にされてください。

建築事例.1 SE構法で高い耐震性と大空間を実現

建築事例.1 SE構法で高い耐震性と大空間を実現

まずご紹介するのは、横浜市港北区の2階建て注文住宅です。こちらの住宅では「SE構法」という、木造ラーメン構造を採用しました。

ラーメン構造は柱や梁のフレームで建物を支える構造で、よく鉄筋コンクリート造のマンションや、鉄骨造のオフィスビルなどで採用されます。この技術を木造に応用したのがSE構法で、一般的な木造在来工法よりも柱や梁をつなぐ接合部が強く、筋交いに頼らずとも耐震性を高められるのが大きな特徴となります。

SE構法では従来の木造住宅では行われなかった構造計算を行うことで、工学的に耐震性を確認。柱や壁が少なくても耐震性を高められる構造が特徴で、間仕切りのない大空間や、大きな窓をつくることができます。スキップフロアのような複雑な間取りや、狭小住宅で敷地を有効活用したい場合などにもおすすめです。

こちらの事例でもSE構法を採用したことで、のびやかな吹き抜けがある、開放的なリビング空間を実現。これだけの大空間がありながらも、耐震等級3を取得するほど、高い耐震性を叶えました。

建築事例.2 在来工法とパネルの長所を組み合わせで実現

建築事例.2 在来工法とパネルの長所を組み合わせで実現

次にご紹介するのは神奈川県鎌倉市の注文住宅。在来工法と2×4の長所を組み合わせたプロネット独自の技術で建てられた事例です。

従来の2×4工法は「面」で支える構造になっているため、「線」で支える在来工法に比べると、地震の揺れを受けたときの変形が少なくなります。しかし壁で支える構造のため、間取りや増改築の自由度に関しては、在来工法に比べて低めです。

そこで在来工法の間取りの自由度と、2×4工法の面の強さ、双方の利点を組み合わせて実現したのがこちらの実例です。柱や梁で支える在来工法に、面としての外壁パネルを組み合わせることで、建物の強度を大きく向上させています。高レベルの断熱性・気密性も発揮でき、将来のリフォームへの対応もしやすい構造です。